
物語がきける年齢
2歳までと違って、3、4歳にもなれば、少しずつ物語を楽しむことが出来るようになります。程よい長さのものであれば、何度も同じ絵本を読むうちにストーリーを覚えて、さも字が読める子のように暗唱する子も出てきます。3歳と言えば、「なんで?」「どうして?」のオンパレードであったり、身の回りのことが少しずつ出来るようになったりと、自我が芽生えてくる年齢ですよね。だからこそ、周りの人たちの気持ちを想像できる力をこの時期にたくさん養ってほしいと思います。この時期には、ぜひ、ストーリー的に面白いものをたくさん読み聞かせて、想像力を鍛えてあげてください。
0歳~2歳児までの「安心感を与える」読み聞かせと共に、3歳からは、ぜひ、物語を楽しんで「想像力を養う」絵本にも挑戦させてあげてみてはいかがでしょうか。きっと、前よりもっと絵本が好きになってくれるはずです。
3,4歳児におすすめの絵本20冊
ぐんだんの企みから、とんでもないことに!
『ノラネコぐんだん シリーズ』工藤 ノリコ/さく・え 白泉社
小1むすこ
最後には、いつもひどいことになるけど、そこが面白い!(息子談)
どんな時でも、なかよし11ぴきで切り抜ける。
『11ぴきのねこ シリーズ』馬場 のぼる/さく・え こぐま社
小1むすこ
大好きだった本!大きな鳥が出てきた時の、ねこたちの顔が面白かった。(息子談)
後ろにひたすらうしが・・・最後はどうなるの?
『うし』内田 麟太郎/さく・高畠 純/え アリス館
内田麟太郎/高畠純 アリス館 2017年07月19日
最初にこの詩に絵をつける時、高畑さんは「ばかばかしすぎる詩」だからこそ、「超まじめな顔のうしの絵にしてやろう」と思ったのだそうです。うししか出てこないからこそ、リアリティーを求めてうしについて色々調べられたそうで、だからこそ生まれた面白さなんですよね。最後のオチでドカンとウケるのは少し先の小学生ぐらいになってからかも知れませんが、「うしのうしろにうしがいて、そのまたうしろにうしがいて・・・」繰り返される言葉とうしの表情にこの年齢の子どももクスクスと笑います。
小1むすこ
絵が面白い。最後の文が好き。あ!この絵、バナナ事件を書いた人だったんだ!(息子談)
4才むすめ
物々交換?わらしべ長者?最後には何になるのかな?!
『どうぞのいす』香山 美子/さく・柿本 幸造/え ひさかたチャイルド
香山美子/柿本幸造 ひさかたチャイルド 1981年11月
にらめっこをするようになったら、こちらも!
『こわめっこしましょ』tupera tupera/さく・え 絵本館
tupera tupera 絵本館 2018年05月11日
空から降ってくるのは、雨だけではないのです。
『ふってきました』もとした いづみ/さく・石井 聖岳/え 講談社
もとした いづみ/石井 聖岳 講談社 2007年01月
小1むすこ
初めて読んだ時、これは笑ったよ!だって、こんなのありえないからね~。(息子談)
豆を食べて、足が伸びたら・・・。
『あしにょきにょき』深見 春夫/さく・え 岩崎書店
小1むすこ
これ大好き!とちゅう、迷路みたいなページがあって、そこを見るのが好きだった!(息子談)
身近にあるものだからこそ、面白い!
『ぼくのトイレ シリーズ』鈴木 のりたけ/さく・え ブロンズ新社
鈴木のりたけ PHP研究所 2013年11月06日
4才むすめ
お花がたくさんあるトイレがいいな~。(トイレを盗んだ)ゴリラを探すのが楽しい!(娘談)
歌を忘れず歌えるかな?
『めっきらもっきらどおんどん』長谷川 摂子/さく・降矢 奈々/え 福音館書店
長谷川摂子/降矢奈々 福音館書店 2012年06月
小さくても頼りになります!
『おたすけこびと シリーズ』中川 千尋/さく・ヨコセ ジュンジ/え 徳間書店
中川千尋/ヨコセジュンジ 徳間書店 2015年03月
ジョークが分かる子には、大ウケの絵本
『うんちっち』ステファニー・ブレイク/さく・伏見 操/やく あすなろ書房
ステファニー・ブレイク/伏見操 あすなろ書房 2011年11月
この絵本に出てくるうさぎの子は、実はたった一つの言葉しか言えません。それが、「うんちっち」。もうこの時点で子どもには大うけで、続きを聞こうと前のめりになってくれるはずです。
誰が何を聞いても、うさぎの子は「うんちっち」というばかり。ところがそんなある日、うさぎの子の前に怖いオオカミが現れて、うさぎの子は大ピンチに・・・。「うんちっち」としか言えないうさぎの子がどうなってしまうのかと、子どもは物語に引き込まれていきます。予想外のオチに親子で楽しめる一冊です。
4才むすめ
なんでこれしかしゃべれないの~。最後が面白くて、大好き!(娘談)
乗り物好きには、たまらないシリーズ!
『せんろはつづく シリーズ』竹下 文子/さく・鈴木 まもる/え 金の星社
積み木あそびをする子に!
『つみきでとんとん』竹下 文子/さく・鈴木まもる/え 金の星社
4才むすめ
子どもなのに、すごいな~。積み木で同じの、作れるかな。(娘談)
ボロボロのうさぎを熱演してください。
『バナナじけん』高畠 那生/さく・え BL出版
小1むすこ
どったん、ばったん、でっどん、ばとん、どっどんと、こけるシーンが面白いので、
ぼくはこの絵本が好き!(息子談)
言わずと知れた名作!手袋はぎゅうぎゅう。
『てぶくろ』エヴゲーニ.ミハイロヴィチ.ラチョフ/さく・内田 莉莎子/やく 福音館書店
エヴゲーニ・ミハイロヴィチ・ラチョフ/内田莉莎子 福音館書店 2008年04月
4才むすめ
保育園の劇でやったよ!いろんな動物がでてきて面白い話だよね~。(娘談)
段々とスケールが大きくなって・・・。
『おふろだいすき』松岡 享子/さく・林 明子/え ブロンズ新社
まこちゃんがアヒルのおもちゃのプッカと一緒にお風呂で体を洗っていると、なんとカメがお風呂の底から浮いてきました。その後、ペンギン、アシカと続き、絵本の表紙にもなっている大きなカバが登場。更に・・・。
あっという間にお風呂が異空間に早変わりです。想像力が掻き立てられて、最後まで子どものドキドキが止まらない絵本です。
ただの電車ではありません!
『がたごとがたごと』内田 麟太郎/さく・西村 繁男/え 童心社
どうすれば穴から出られるのかな?
『どうするどうするあなのなか』木村 裕一/さく・高畠 純/え 福音館書店
とんちのきいたと言いますか、ユーモアにとんだと言いますか、思いもよらない結末に、わが子は最初意味が分かっていませんでした。「こういうことなんだよ。」と説明してやっと笑顔に。
読み聞かせをする時には、ああでもない、こうでもないと、野ネズミたちと一緒になって穴からの脱出方法を考えさせてあげてください。可愛らしい答えがたくさん聞けるかも知れません。
よくこぼす子には、ぜひ読んであげてください。
『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』おいかわ けんじ/さく・たけうち まゆこ/え 岩崎書店
おいかわけんじ/たけうちまゆこ 岩崎書店 2007年04月
小1むすこ
牛乳が海みたいになっていくのがドキドキする話!(息子談)
とにかく絵が美しすぎる!
『スイミー』レオ・レオニ/さく・谷川 俊太郎/やく 好学社
レオ・レオニ/谷川俊太郎 好学社 1986年08月
小学生の頃に教科書で出会った方もいらっしゃるのではないでしょうか。言わばこれは、スイミーの冒険活劇。子どもの頃は「何事においても皆で協力しよう、力を合わせよう」という教訓めいたことばかりを教科書のスイミーから学んだ気がしますが、大人になって改めて絵本で読むと、絵や詩の美しさに、純粋に心が動かされます。「虹色のゼリー?食べてみたい!」お子さんからもそんな微笑ましい、素直な感想が聞けるはずです。
いかがでしたか?
3、4歳ともなれば、物語も十分楽しめることが出来る年齢です。気になる絵本がありましたら、ぜひ、お近くの図書館や書店で実際に絵本を触ってみてください。