目次
- 1 「平和学習」とは
- 2 平和学習におすすめな資料
- 2.0.1 『オバマ大統領がヒロシマを訪れた日』 広島テレビ放送/編 ポプラ社
- 2.0.2 『戦争体験を「語り」・「継ぐ」』 大石 学/著 学研プラス
- 2.0.3 『戦争とくらしの事典』 ポプラ社
- 2.0.4 『学級日誌 瀬田国民学校五年智組』 偕成社
- 2.0.5 『被爆者 60年目のことば』 会田 法行/著 ポプラ社
- 2.0.6 『絵で読む広島の原爆』 那須 正幹, 西村 繁男/著 福音館書店
- 2.0.7 『10代がつくる平和新聞ひろしま国』 中国新聞社/編
- 2.0.8 『知らなかった、ぼくらの戦争』 アーサー・ビナード/著 小学館
- 2.0.9 『わたしたちの戦争体験』 日本児童文芸家協会/監修 学研教育出版
- 2.0.10 『アンネのこと、すべて』 アンネ・フランク・ハウス/編 ポプラ社
- 2.0.11 『ぼくの見た戦争』 高橋 邦典/写真・文 ポプラ社
- 2.0.12 『沖縄の戦争遺跡』 吉浜 忍/著 吉川弘文館
- 2.0.13 『沖縄戦を生きぬいた人びと』 吉川 麻衣子/著 創元社
- 3 平和学習におすすめな読み物
- 4 平和学習におすすめな絵本
「平和学習」とは
日本では、小学生の高学年くらいから少しずつスタートをし、中学生になると本格的に学校で学ぶこととなる平和学習。主に、第二次世界大戦、日本でいうと太平洋戦争における戦争被害を学ぶのが一般的で、中でも特に広島と長崎の原子爆弾による被害、地上戦の舞台となった沖縄の被害などを中心に学習しています。最近は戦争の悲惨さばかりに注目をしてしまっているように感じますが、本来は、過去に犯した過ちについて学び、それがどうして起こったのかを理解することによって、同じことを繰り返さないようにすることが目的であるべきであり、生徒の皆さんには、この機会に、現代の日本や世界の国々が、戦争を起こさないためにはどうしていくべきなのかまでを具体的にしっかり考えて討論してもらえたらと思います。
まずは、歴史上の客観的な事実を学び、この時代に生きた人々の生の声に耳を傾けてみてください。今回は第二次世界大戦の資料に限らず、あえて、忘れ去られつつある第一次世界大戦や、つい最近になって収束宣言されたばかりのイラク戦争の資料も少し紹介しています。これらの資料が、どうすることで戦争を回避することが出来るのかを考えるきっかけになればと願います。
平和学習におすすめな資料
『オバマ大統領がヒロシマを訪れた日』 広島テレビ放送/編 ポプラ社
2016年5月27日、現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪れたオバマ大統領の歴史的スピーチを、付属DVDの映像と文章で収録。大統領と抱擁を交わした森重昭の手記と、外交ジャーナリスト手嶋龍一の解説も掲載。【「TRC MARC」の商品解説】
全文が収められているので、価値ある一冊です。
『戦争体験を「語り」・「継ぐ」』 大石 学/著 学研プラス
戦争を知らない世代が、「どうやって戦争体験を語り継いでいくか」ということを考えるための本。広島、長崎、沖縄をはじめとする日本各地の「戦争体験を「語り」・「継ぐ」」活動や、平和を訴える世界の活動を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
これから私たちに何が出来るのかを考えるきっかけになる本です。
『戦争とくらしの事典』 ポプラ社
赤紙、出征、学童疎開、教育勅語、国民報、隣組、防空ごう・・・。1935年から46年ごろまでの日本のくらしを理解することば72とコラム12を収録。豊富な写真をながめるだけでも、戦時中のくらしを感じることができます。【「TRC MARC」の商品解説】
『学級日誌 瀬田国民学校五年智組』 偕成社
戦時中、瀬田国民学校5年生の女子生徒が描いた学級日誌の全記録。鮮やかな色彩の絵日記に、日誌中の原文を書きおこした文章と当時の思い出を添えて収録。1944年~1945年の国民学校の生活を雄弁に語る資料。【「TRC MARC」の商品解説】
『被爆者 60年目のことば』 会田 法行/著 ポプラ社
被爆から60年。広島・長崎に生きる6人の被爆者のことばを、彼らの写真とともに紹介する。そのことばは、被爆体験が歴史上の出来事などではなく、いまもなお深い悲しみが消えることなく彼らを包んでいることを教える。【「TRC MARC」の商品解説】
『絵で読む広島の原爆』 那須 正幹, 西村 繁男/著 福音館書店
『10代がつくる平和新聞ひろしま国』 中国新聞社/編
『知らなかった、ぼくらの戦争』 アーサー・ビナード/著 小学館
「敵性語」を習い、「毒ガス島」で働き・・・。もと「敵国の詩人」が耳をすまし、つかみとった「生きつづける体験」。文化放送「アーサー・ビナード「探しています」のうち、23名の戦争体験談を採録し、加筆・修正して再構築。【「TRC MARC」の商品解説】
加害者であり被害者であった戦争当事者たちの体験談が読みやすくまとめられています。
『わたしたちの戦争体験』 日本児童文芸家協会/監修 学研教育出版
戦争体験を伝え、戦争について考えるきっかけとなる本。10は、戦後の成長・発展に関する体験者の証言や、当時の様子などを物語で紹介する。用語の解説や写真、資料ページも充実。【「TRC MARC」の商品解説】
シリーズ1~10まで出ており、戦場の様子から家族や学校での様子、そして戦争の終わりまでがこのシリーズで学べます。
『アンネのこと、すべて』 アンネ・フランク・ハウス/編 ポプラ社
アンネが生きたのはどのような世界だったのか?ユダヤ人は、なぜ迫害されなければならなかったのか?「アンネの日記」の著者アンネ・フランクの誕生から死、アンネの関係者の現在までをたどる。ミニページあり。【「TRC MARC」の商品解説】
日本でもよく知られる『アンネの日記』ですが、こちらは写真や様々な資料からアンネの生きたドイツのことが良くわかります。
『ぼくの見た戦争』 高橋 邦典/写真・文 ポプラ社
戦場では人の死がとてもすぐそばにある。2003年3月。イラクが大量破壊兵器をもっているという理由で、戦争になるかもしれない緊張感が高まりつつあった。アメリカ軍に従軍した日本人カメラマンの記録。【「TRC MARC」の商品解説】
戦争が「過去」のものではないこと、日本だっていつ戦争が起こっても不思議ではないことが、いくら平和ボケしていても、この本を見れば気づくことでしょう。日本人カメラマンの撮った写真はそれほど生々しく戦争を捉えています。
『沖縄の戦争遺跡』 吉浜 忍/著 吉川弘文館
米軍との激しい地上戦が行われた沖縄。司令部壕、砲台、トーチカ、住民避難壕(ガマ)、収容所など、今も残っている数千件の戦場遺跡から厳選し、豊富な写真と現地調査に基づく平易な解説で、沖縄戦の実態に迫る。戦跡めぐりに最適。【「TRC MARC」の商品解説】
修学旅行で沖縄に行く学校の生徒さんは必見です!
『沖縄戦を生きぬいた人びと』 吉川 麻衣子/著 創元社
戦中戦後、言葉にはできなかったけれどずっと想い続けていたこと・・・。これまでに500名を超える、「沖縄戦」を体験した人びとと対話してきた臨床心理士が、語り手の揺れ動く想いを、数々のエピソードをもとに記す。【「TRC MARC」の商品解説】
先程と違い、こちらは沖縄の戦争を体験された方々の話です。涙なしには読めません・・・。
平和学習におすすめな読み物
『あんずの木の下で-体の不自由な子どもたちの太平洋戦争-』 小手鞠 るい/著 原書房
昭和7年、日本で初めて設立された、手足の不自由な子どもたちのための「光明学校」。戦時中、学童疎開の対象外にされた生徒たちを自力で疎開させた校長先生の苦労や、生徒たちの長く辛い疎開生活を描いたノンフェクション。【「TRC MARC」の商品解説】
戦時中、体の不自由な子どもたちがどのように生きていたのかを知ることができる読み物です。
『永遠の0―ゼロ―』 百田 尚樹/著 講談社
生への執着を臆面もなく口にし、仲間からさげすまれたゼロ戦パイロット。「生きて帰る」という妻との約束にこだわり続けた男は、なぜ特攻を志願したのか?はるかなる時を超えて結実した、苛酷にして清冽なる愛の物語。【「TRC MARC」の商品解説】
フィクションですが、当時はあちこちでこういった悲劇が起こっていたのですよね。物語の時代背景を見つめるきっかけとなる一冊です。
『ヒトラーと暮らした少年』 ジョン・ボイン/著 あすなろ書房
ドイツ人の父とフランス人の母親との間に生まれ、パリで暮らしていた少年ピエロは、両親の死によりベルクホーフの叔母に引きとられる。ヒトラーと出会ったピエロは、彼の強いリーダーシップに惹かれ、変わりはじめた・・・。【「TRC MARC」の商品解説】
フィクションですが、時代背景が良くわかり、教科書でヒトラーを知るよりも身近なこととして捉えられる小説です。
『アンネの日記』 アンネ・フランク/著 文藝春愁
新しい冗談とか悪戯などを思いつく張本人。いつもお山の大将で、不機嫌になることがなく、けっしてめそめそ泣いたりしない。等身大のアンネがよみがえる。未発表の日記を追加し、ルビを増やして中学生から読める、増補新訂版。【「TRC MARC」の商品解説】
迫害されたユダヤの人たちが当時どのような生活を送っていたのかが、アンネの日記を通して知ることが出来ます。
平和学習におすすめな絵本
『世界で一番の贈りもの』 マイケル・モーパーゴ/作 評論社
『さがしています』 アーサー・ビナード/作 童心社
『かわいそうなぞう』 土屋 由岐雄/作, 武部 本一郎/絵 金の星社
『ちいちゃんのかげおくり』 あまんきみこ/上野紀子 あかね書房
『一つの花』 今西 祐行/作, 伊勢 英子/絵 ポプラ社
『だれにも話さなかった祖父のこと』 マイケル・モーパーゴ/作 あすなろ書房
いかがでしたか?
気になる本がありましたら、近隣の図書館や書店で現物を手に取って、ページを捲ってみられることをお勧めします。二度と「戦争」という悲劇をもたらさない為にも、自分の頭で考えて学習してみてください。