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ノーベル化学賞受賞、吉野彰さんの人生の転機となった本
2019年10月9日、吉野彰さんにノーベル化学賞の受賞が決定しました。
全てが小型化し、持ち運びが便利となった現代、軽量小型で長寿命、しかも何度も使うことの出来るリチウム電池を発明した、吉野彰さん達の功績は大変輝かしいものです。
そんな吉野さんの人生の転機となったのは、一冊の本との出会いだったのだそうです。これが、イギリスの科学者である、マイケル・ファラデーが書いた『ロウソクの科学』という本。
『ロウソクの科学』マイケル・ファラデー/著・竹内 敬人/訳 岩波書店
こちらは、ロウソクが燃える不思議や、炎の特性について書かれている本で、当時小学4年生であった吉野さんは、担任の先生にこの本を進められ、子ども心に科学の魅力を知ったのだそうです。
内容は、難しいことが書いてあるわけではなく、小中学生の理科の授業で行う実験ばかりで子ども向けではありますが、絵が少ないので、小学生には少し読みづらいかも知れません。しかし、本書を読むと、著者の科学への愛がひしひしと伝わってきて、著者が子どもたちに伝えたい”科学の面白さ”を、詰め込めるだけ、沢山詰め込んでいることを感じられずにはいられません。
ロウソクの科学の話から始まり、最後は人間の呼吸の話にまで行き幕を閉じる・・・やはり、科学は何歳になっても好奇心を擽りますね。
小~中学生に読んでほしい、科学の本
ファラデーの本が読みづらいのであれば、このような本もお勧めです。
『好奇心をそだて考えるのが好きになる 科学のふしぎな話365』日本科学未来館
『ドラえもん科学ワールド(既19巻)’19年度』藤子プロ・真鍋 真/監修 小学館
どちらも、科学への好奇心を掻き立てられる内容となっているので、勉強の合間の息抜きや、科学に興味を持つきっかけとして、良いかも知れません。ある現象が起こる仕組みを知ることは、普段何と無しにそこにある物事の奥深さを知ることに繋がります。そもそも、「科学(science)」の語源は、ラテン語の「scientia (知識)」から来ているのだとか。
科学の本を開けば、知りたい「知識」に、きっと出会えると信じて、この記事を終わりとしたいと思います。